河井克行元法務大臣が妻・案里氏を当選させるために地元広島の議員らに現金を配ったとされる大規模買収事件。河井氏は公選法違反の罪に問われ、東京地裁は懲役3年を言い渡し実刑が確定。河井氏は昨年に出所している。
河井氏は「私の弁護団は本当に優秀な先生方で、皆が法務・検察の中枢を歩いてきたヤメ検の弁護士」だとして「これはおかしいです」といった言葉をかけられたと告白。
「一審は絶対戦おう」と決心したという河井氏。自身のような現金の受け渡しは自民党だけではなく野党も行なっていることで「極めて一般的にやっていたことが私の場合、急に合法だと思っていたことが違法にされた」と、その理由を語った。
裁判について「弁護団は200数十ページ、当時の広島県の異常な政治情勢や、私自身が配らざるを得なかった理由などを事細かに書いて弁論を出した。ところがほとんど裁判所は判断しなかった」と悔しさをにじませ、実刑判決を受けた日の出来事を振り返った。
自身は頭の中が真っ白になってしまい記憶がないとしながらも「私にヤメ検の弁護士の先生方のまさに教え子であり、かつての部下だった検察の公判担当の検事たちがやってきて『先生方、あの判決では納得できないでしょうね。裁判所はなにも応えませんでしたね』と言った」と、検察側から擁護するような発言があったと告白。
「それぐらい、本当にひどい判決」と訴える河井氏は、検察の暴走を唯一止めることができる国家機構は裁判所だとしながらも「その一審の判断がまったく何も応えてくれなかった」と心情を吐露した。
また、逮捕されて判決が確定するまでの「未決拘留」の期間について「400日だったら丸々とは言わないけど、6割7割は刑期から差っ引かれる。それが普通」と説明して「私の場合は1年1か月いたが、ただの1日も未決勾留としてまったく差っ引かれなかった」と明かして「うちの弁護団が、私が収容された次の日に早速面会に来てくれたが、もう虚脱状態。『一体何のためにやってきたのかわかりません。徒労感です』と言った」と振り返った。
これで戦意喪失してしまったという河井氏は「自身は戦うという選択肢ももちろんあったが、もう絶望した」と語ると「これ以上日本の司法には期待できないと。政治家としてより高い見地から、早く収監して罪を償って……。いくら私たちが間違った判決だと思っても法治国家ですから、それに従うのが国民としての義務。潔く刑に服しようと思った」と、判決を受け入れた理由を明かした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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