それぞれの友人の導きで二人が互いを知り、出会ったのは10年以上前のこと。Takaは友人の勧めで井岡を知った。自身も格闘技に興味があり、父もボクシングファンだったというTakaが井岡に「会ってみたい」と興味を持つのは必然の流れ。一方、元世界2階級王者・粟生隆寛に連れられ横浜アリーナで行われていたTakaのライブで衝撃を受けたというのが井岡だ。粟生はTakaとの共通の知人でもある。当時は「ONE OK ROCK」という名前は知っていたが、曲は一曲も知らない。そんな状態で飛び込んだアリーナで井岡は衝撃を受けたという。
「同級生で、同世代でこのアリーナの感覚。同世代で『スゲーな』っていうのは覚えてる」
その興奮を当時のブログに記して以降、二人の交流が始まった。出会いのインパクトが強烈なら、その後のエピソードも強烈だ。
一番俺の中でエグかったのは…Takaがそう切り出した忘れられない思い出がある。
「ライブツアーが続いているときに、一翔のジムに遊びに行った。ライブ前日なのに死ぬほどしごかれるという…意味わかんないあの2時間半ぐらい(笑)。明日ライブだよって言ってるのに…同じか半分ぐらいのメニューをやらされて、次の日ライブで動けなかった。コイツ鬼だなって思った」
当の井岡は「動けるからTakaも(笑)。あとで会ったときに『一翔、あれやりすぎ』って」と笑顔で振り返ると「いや、やりすぎでしょ。飛べなかったからね、次の日」とTaka。次の日を良いコンディションで迎えたかったTakaにとってはだいぶ誤算だったようで「Too Muchです。故障です」と苦笑した。
2017年12月に引退――。“抜け殻”になった井岡をTakaがアジアツアーに連れ出して自分の背中で鼓舞