最初の取組では、両まわしを引いて出た熱海富士の圧力に屈するように琴櫻が土俵際へ。しかしその時、「琴櫻の足が出たのでは?」と向こう正面で審判を務めた朝日山親方の右手が上がった。これを受け、行司の式守伊之助が軍配を熱海富士にあげた。
熱海富士が勝ち名乗りを受けようとしたまさにその時、物言いが。協議の結果「行司軍配は熱海富士にあがりましたが、勝負がつく前に審判が手をあげたため、取り直しといたします」とアナウンス。館内は騒然となった。
東西の土俵下で物言い協議の行方を見守る両力士。その時、東方の琴櫻に歩み寄る一人の力士をカメラが捉えていた。その力士とは、大関・大の里(二所ノ関)と結びで闘う前頭四枚目・正代(時津風)。正代は静かに琴櫻の背後にまわると、取り直しに備えてか、緩んだまわしをギュッと締め直した。
予想外の出来事にファンからは「優しすぎるだろ」「こういうところ好き」「まさよ素敵」といった反響が相次いだ。
なお、取り直しの一番では、熱海富士が極め出して2勝目を挙げ、敗れた琴櫻は5敗目を喫した。(ABEMA/大相撲チャンネル)
この記事の画像一覧2025年11月場所 千秋楽
更新日時:2025/11/23 19:08
※ ○=勝ち、●=負け、□=不戦勝、■=不戦敗





