「謙虚に人の世話になりなさい」二人の現在を支える先人たちからの教え

――役所広司さん演じる蘭方医・日野鼎哉が良策に送った「足りぬ足りぬと思って生きよ」というアドバイスが印象に残っています。先輩に言われて残っている言葉。自分の中で残ってる言葉です。
芳根:ずっと大事にしてるのは、デビューの時にプロデューサーさんから「どれだけこれから大きくなっていっても、感謝の気持ちと謙虚の気持ちを忘れてはダメだよ」と言われたこと。15歳の頃だったんですけど、フジテレビの前室の前の廊下で言われたのをずっと覚えています。
松坂:いい言葉だね。シンプルだけど、原点というか。
芳根:そうなんです。自分でできることなので。
松坂:僕もちょっと近いかもしれないんですけど、樹木希林さんから言われた言葉で「謙虚に人の世話になりなさい」。どんな仕事もそうですけど、この仕事は自分一人でできないから、人のお世話にたくさんなる。それゆえに、謙虚さってのを大事にしなさいと言われました。24、5歳の頃だったと思います。
――素敵な言葉ですね。今日は貴重なお話ありがとうございました!


取材・文:堤茜子
写真:You Ishjii
