序盤は、京谷が伊藤の攻撃を間合いで封じた。ステップワークと巧みな出入りを見せ、伊藤の勢いを抑え込む。ラウンド中盤は前に出た伊藤をクリンチで抱きかかえ、余裕のムーブで1ラウンドを支配。2ラウンドも、京谷のヒット・アンド・アウェイに伊藤が苦戦。残り1分、前に出た伊藤をカウンターの左ストレートでダウンさせた。伊藤も反撃したがペースを掴めず、このラウンドも京谷が制した。

 最終3ラウンド。後がない伊藤は被弾を恐れず攻め込む。京谷はホールディングで守るが、伊藤はボディに叩き込み、顔面への連打で京谷を崩した。京谷は棒立ちになり、腰からガクリと落ちた。残り1分半、ロープ際で伊藤が強引に右を叩き込み2度目のダウンを奪う。スリップ気味の判定に京谷は苦笑いするも、既に満身創痍。ダウンを狙う伊藤が連打するが、京谷は耐える。

 残り10秒、感情が高ぶった両者はコミカルなやり取りを見せる。実況が「面白い対決だ」伊藤が「来い、来い」と挑発すると、京谷も「お前こそ来いよ」と応じる。互いに手を出せないままゴングが鳴り、ニヤニヤしながら試合終了。全く歩みよらず噛み合わずの両者の譲り合いの結末に実況は「来ないか、来ないか、来ないか!」と声をあげ、ファンからは「なんだそりゃw」「こいこい合戦」「え、来ないの?」と拍子抜けの声が漏れた。

 試合は僅差で伊藤が3-0で勝利。試合後は和やかに健闘を称え合う姿も見られたが、伊藤は京谷の塩対応に苦笑。「(京谷選手は)関西の人で、僕とはノリが合わなかった。(試合後も)最後まで面白くないと言われました(笑)」と語った。

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【映像】まるでコントのような劇的決着
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