まさかセイラさんが戦闘でここまで活躍するなんて誰が予想できただろう。物語ではアムロ・レイ(CV:古谷徹)の影に隠れがちだったが、セイラ・マス(CV:井上瑤)も実は優れたパイロットだった。最終決戦で新型モビルスーツと対峙した際、迷いなくわずか一撃で撃破する姿はまさに圧巻だった。
【映像】褒めてからあっさり撃ち落とすセイラさん(19分32秒ごろ~)
シャア・アズナブルの実の妹であるセイラは、ジオン共和国を樹立した父の死後、素性を隠しながら幼少期を地球で過ごし、サイド7へと移住した実は育ちの良いお嬢様だ。サイド7がジオン公国軍に襲撃されたときは、ホワイトベースの避難民のうちの1人でしかなかったが、医療スタッフの補助や通信士として乗組員の一員に加わった。
第16話ではアムロ以外で初めてガンダムを操縦したが、戦闘経験のないセイラは危うく敵モビルスーツに捕獲されそうになる失態を犯してしまった。さらに20話では、アムロに代わって再びガンダムを操縦し、アムロの助けを借りながらもザクを撃破していた。
その後、Gファイターのパイロットとして出撃するようになり、経験を積んだことでアムロとの連携もうまく取れるようになると、次々と戦果を挙げるなど着実に成長を遂げていった。ニュータイプとしての素質もあったのだろう。物語終盤ではアムロやララァ・スンと同様に、セイラにもニュータイプ特有のエフェクトが出現することがあった。
宇宙要塞ア・バオア・クーでの戦いが最終局面に近づいていたとき、カイ・シデンやハヤト・コバヤシは少なくとも額から汗が垂れるほどには緊張した状態で戦っていた。しかし、Gファイターのセイラの表情には余裕があった。ゲルググに向けて放ったメガ粒子砲が避けられても、焦るどころか「さすが新型」と相手を冷静に評価。そして、次の一撃を容赦なくゲルググのど真ん中に命中させ、撃破してみせたのだった。
セイラはニュータイプの片鱗を見せながらも、アムロのように完全に覚醒することはなかった。しかし、もし彼女がもっと長くガンダムや他のモビルスーツに乗り続けていたら、アムロと同じようにエースパイロットになっていたかもしれない。そしてそんなセイラの活躍も見てみたかった気がする。
アニメ「機動戦士ガンダム」は1979年4月から1980年1月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、富野由悠季監督が手掛けた作品。“リアルロボットアニメ”という新ジャンルを開拓し、以後のアニメに多大な影響を与えた。放送当時の視聴率は振るわなかったものの、再放送や劇場版の公開で人気が急上昇すると、「ガンプラ」ブームも生まれるなど空前のヒットに。現在に至るまで数多くのシリーズやスピンオフなどの派生作品が制作され、高い人気を誇る。
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