■奈良の大仏、公園の鹿 観光しても泊まらない奈良 県議「PRがヘタ」

来るけど泊まらない奈良県
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 奈良県には「来る」けど「泊まらない」という課題がある。観光客数は約3991万人で、観光消費額は日帰りで6091円、宿泊で2万6695円となっているが、宿泊者数は約260万人で全国44位だ(2023年 観光庁・奈良県)

 奈良県観光協会は、「安い」日帰り観光客が多く消費単価が安い(京都や大阪へのアクセスの良さから泊まらない)、「浅い」滞在期間が短い(文化や歴史への理解が浅いまま帰る)、「狭い」奈良公園周辺に集中(飛鳥、平城宮跡などに足をのばさない)と、3つの観光課題を示している。

 佐々木氏は「イベントに頼り過ぎな部分もある」と話す。「日本人は全員、奈良の大仏も、奈良公園の鹿も知っている。でも意外と行った人は少ない。自分も奈良によく行くが、泊まるところが少ない。いい飲食店はあるが、街の規模が小さく、お金を落としようがない」といった課題を挙げつつ、「奈良は日帰りで、京都や大阪に泊まる。その構造を変えない限り、イベントをやったって無駄ではないか」と懸念を示す。

 永田・工藤両議員に共通するのは、「奈良県はPRがヘタすぎ」という危機意識だ。“大仏文化”に頼りすぎで、「泊まる場所」も無さすぎだと嘆く。

 工藤氏は「訪日外国人の1人あたりの消費額も全国最下位だ」と紹介し、「広域型の収容感覚」の必要性を説く。「宿泊客は少ないが、大阪や京都から少しもらうだけで、ホテルの利用者は倍増する。そのあたりから始めていき、奈良の存在感を上げられるのでは」。

 安藤は「夜遅くまでやっているレストランがあれば、『星空を見ながら飲みたい』人は一定数いるはずだ。都会はガヤガヤしすぎだと感じて、人目も気になる人が、奈良で落ち着いた時間を過ごす。街灯が少ないぶん、星空はきれいだ」と、「癒やしの場」としてのブランディングを提案する。

■奈良から大阪・京都へ!外国人向けにも滞在型の拠点に
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