一瞬でその手の意味がわかるからこその“残念顔”だ。日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 2025」、予選Bリーグ1回戦・第1試合、関東A 対 中部が2月7日に放送された。第6局、中部は体調不良の澤田真吾七段(33)に代わり、宮嶋健太四段(25)が出場。関東Aの三枚堂達也七段(31)を相手に終盤までほぼ互角の戦いを繰り広げていたが、痛恨の一手を放ってしまい、これを見た藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)が「え、え。ああー」と悔やむ場面があった。
急遽、澤田七段の代役として登場した宮嶋四段は大会初出場。関東勢とはほとんど対戦経験もない中、第3局では黒沢怜生六段(32)に勝利。チームに勢いを与えると、スコア3-2とリードして迎えた「ステージ2」の初戦にあたる第6局を任された。戦型は相居飛車で、先手の三枚堂七段は左美濃、後手の宮嶋四段は雁木に。先手から積極的に攻めてきたところを冷静に対応したことで後手有利で中盤まで進んだが、三枚堂七段が▲4三歩と打ち込んだ時に、宮嶋四段が玉の対応でミスが生じ、形勢は混沌としたまま終盤に突入した。
熱戦に思わず慌てる宮嶋四段
