一方で「なんだかホッとした」のは、なんばさんだ。「一応、幼少期の頃からちょっと違和感はあったが本当に何なのか、自分でもわからない状況だった。仕事をきっかけにして検査を受けたが、その時に発達障害の傾向と、あと境界知能のIQが84という数字が出た。それを知ったのが28歳だったが、そこまでは何が原因なのかモヤモヤした状態で生きていたので、僕はなんだかホッとしたのが一番大きかった」。
2人は今も日常生活で、何かしら生きづらさを抱えている。Kさんであれば、地図を見る方向性や時間感覚を捉えるのが苦手で、学生時代に受験会場に自力でたどり着くこともできなかった。なんばさんも、仕事のシーンでは電話の応対をしながらメモを取るという、2つを同時にこなすことが苦手。それでも2人は、それぞれ折り合いをつけながら日々暮らしている。
■EXIT兼近大樹「配慮が進むことで苦しくなることもある」
