勝利した藤井棋王は、「雁木から中盤戦はお互いに手が広く難しい局面が続いたが、途中でバランスのとり方が分からず自信のない展開もあった。終盤も時間が無くなってからわからないまま指していて、負けの順があってもおかしくないと思いながら指していて最後まで非常にきわどい将棋だった」とコメント。次戦へ向けて「第3局はすぐに行われることになるので、それまでにしっかり準備をして良いコンディションで臨めるようにしたい」と話した。
一方、後がなくなった増田八段は、「序盤はやってみたい作戦だったが、ずっと手が広く難しい将棋だった。中盤以降は何かあったかもしれないが、よくわからなかった。感触の良い手もあったが、形勢自体は良くなかった」と一局を総括。「第3局は一週間後。2連敗でカド番、後手番という状況になるが、何かしら良い作戦を用意して臨みたい」と厳しい表情を見せていた。
この結果、シリーズは藤井棋王の2勝0敗に。防衛3連覇まであと1勝に迫っている。藤井棋王は、現在並行して行われている王将戦七番勝負でも3勝1敗と防衛4連覇に王手をかけており、ダブル防衛までそれぞれあと1勝だ。さらにタイトル戦の通算成績は、99勝24敗1持将棋となり通算100勝も目前。先手番となる第3局でストレート決着とタイトル戦勝数を大台に乗せるのか、挑戦者の増田八段が一矢報いるのか、今後も両者の戦いから目が離せない。
注目の棋王戦第3局は、3月2日に新潟市の「新潟グランドホテル」で予定されている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
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