入浴のルールの伝え方とは?
一方、空前のインバウンド需要で外国人観光客が多く訪れる京都の状況についてゆとなみ社代表で銭湯活動家の湊三次郎氏は「すごい増えてるかっていうとそうでもない。あまりインバウンドのお客さんを取ろうとも思っていないので、何も誘致活動をしてない中で、自然と来られる、自然とたどり着いた外国人のお客様がそれだけということ。本腰入れたらもっと来るだろうとは思っている」と語る。
湊さんは近畿地方を中心に10軒の銭湯を経営しており、「銭湯を日本から消さない」をモットーに、廃業寸前の銭湯をいくつも立て直してきた。銭湯を訪れる外国人観光客について、特に誘致活動はしていないが、その数は「コロナ前と比べてやや増えた程度」だという。
とはいえ、銭湯を実際に利用した外国人観光客からの評判は上々だという。
「楽しんで帰っているとは思う。『どうだった』と聞いて『良かった』って言ってくださる方とか『初めて全裸で不特定多数の中でお風呂に入ったよ』っていう方もいらっしゃる。日本といえば温泉、パブリックバスというイメージの中で『都心部の中にも“全裸スタイル”でお風呂に入れる銭湯というところもあるんだ』というので、徐々に認知されてきているのかな」
日本の銭湯の独特のマナーに戸惑う外国人観光客も多いため、言葉の壁を越えて安心して銭湯を利用できるよう工夫している。
「入浴のルールというものもやっぱり完全な異文化なんで、『それ言わなくてもわかるでしょ』っていうところから説明しなきゃいけない。それを口頭で伝えたりしても難しいので、うちではちょっとラミネートした水に濡れてもいい、絵や漫画がついてる冊子を英語と中国語と韓国語で用意していて、それをガイドとして渡して、お風呂に入りながら『この通りに入ったらルールを守れますよ』というのを渡している」
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