「Dr.STONE」(ドクターストーン)は、人類が数千年間石化し、文明が退化した世界で、科学史の知識を駆使して世界を再開拓するクラフト冒険譚です。コミックスの累計発行部数は1800万部を突破し、2019年からはアニメ放送が開始。2021年にはアニメ2期「Dr.STONE STONE WARS」、2022年にはテレビスペシャル「Dr.STONE 龍水」、2023年からは2クールにわたって3期「Dr.STONE NEW WORLD」が放送されました。2025年1月からは4期「Dr.STONE SCIENCE FUTURE」が、TOKYO MXほかにて放送中です。
この記事では、「ドクターストーン」の作者を紹介。作者の学歴や出身地を始め、ほかに手がけた作品についてもまとめました。
目次
- 「ドクターストーン」とは
- 「ドクターストーン」の作者は?
- 「ドクターストーン」の作者は頭がいい?学歴を紹介
- 「ドクターストーン」の作者の他の作品は?
- まとめ
「ドクターストーン」とは
「ドクターストーン」は、ある日突然、謎の現象により、世界中の人々が石化した地球を舞台にした物語です。石化から約3700年後に目覚めた、超人的な頭脳を持つ科学少年・石神千空 (いしがみ せんくう)が、ゼロから文明を取り戻すために、科学の知識を駆使してさまざまなものを作り出し、仲間を集めていきます。
コミックスは全27巻が刊行。第64回小学館漫画賞の少年向け部門を受賞し、次にくるマンガ大賞2018ではコミックス部門2位を獲得。第21回文化庁メディア芸術祭のマンガ部門では審査委員会推薦作品に選ばれた人気漫画です。
「ドクターストーン」の作者は?
「ドクターストーン」の作者は、原作担当の稲垣理一郎(いながき りいちろう)氏と、作画担当のBoichi(ボウイチ)氏の2人です。稲垣氏とBoichi氏は、「ドクターストーン」で初めてタッグを組みました。
原作担当・稲垣理一郎氏とは?
稲垣氏は、1976年6月20日生まれ、東京都出身の漫画家・漫画原作者です。中学生のときに藤子不二雄A(ふじこ ふじお エー)氏作の「まんが道」を読み、将来は漫画業界に入ることを決意。1994年、高校生のときに第3回まんが甲子園に出場し、その後、制作プロダクションのホイチョイ・プロダクションズに勤務しました。
2001年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて読み切り漫画「何度でも6月13日」で漫画家デビューを果たします。さらに、同年には「週刊少年ジャンプ」(集英社)主催のストーリーキング第7回ネーム部門に「アイシールド21」を応募し、史上初の大賞(キング)を受賞。村田雄介(むらた ゆうすけ)氏が作画を担当し、読み切り漫画として掲載後、2002年から2009年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載されました。2005年には、TVアニメ化もされています。
2006年には、「DRAGON BALL」の作者・鳥山明(とりやま あきら)氏や「ONE PIECE」の作者・尾田栄一郎(おだ えいいちろう)氏とともに、第71回手塚賞の審査員を務めています。
作画担当・Boichi氏とは?
Boichi氏は、1973年1月29日生まれ、韓国のソウル特別市出身の男性漫画家です。本名は朴武直(パク ムジク)。2歳くらいから絵を描き、幼いころから周囲に漫画家か画家になることを勧められていたそうです。
1993年に韓国の少女漫画雑誌にて「アンニョン!キャプテン」で漫画家デビュー。その後、1994年から連載開始した「無一文漫画教室」がヒット。1998年から2001年には、韓国の映画雑誌で漫画評論家として活動し、評論集も1冊出版しています。
その後、2004年に日本の漫画誌「COMIC阿吽」(ヒット出版社)にて日本デビュー。2006年から2016年まで「ヤングキング」(少年画報社)にて「サンケンロック」を連載後、2016年から2019年まで「週刊ヤングマガジン」(講談社)にて「ORIGIN」を連載しました。2020年には尾田栄一郎氏原作の「ONE PIECE episode A」にて作画担当を務めるなど、日本の漫画界で活躍の場を広げています。
「ドクターストーン」の作者は頭がいい?学歴を紹介
原作担当の稲垣氏は、偏差値70以上とされている、国立の筑波大学附属駒場高校を卒業しています。同校の卒業生には第31代日本銀行総裁の黒田東彦(くろだ はるひこ)氏や経済学者の金子勝(かねこ まさる)氏がいて、2024年には国公立大合格者123人中90名が東京大学に合格するなど、東大合格率が全国トップクラスを誇る学校です。また、稲垣氏が小・中学生だったころの趣味はパソコンでゲームを作ることで、自他ともに認める理系だったそうです。幼少期から、聡明だったことがうかがえます。
作画担当のBoichi氏は、10歳の頃に「漫画は面白いものだから、面白い人が漫画家になれるのに違いない。面白い人になろう」と決意。漫画に生かすために韓国の大学で物理学を専攻したり、演出技術を学ぶために映画専攻の大学院へ進学したりと、勉学に励んだそうです。
高い学歴を持つ2人ですが、2022年06月13日に配信された週プレNEWSのインタビューによると、もともと「ドクターストーン」は科学漫画にする予定はなく、科学の知識はゼロだったとのこと。科学監修のくられ氏についてもらいながら、自身でも勉強して科学の知識を身につけていったそうです。
「ドクターストーン」の作者の他の作品は?
稲垣氏の他の代表作といえば、「アイシールド21」が挙げられます。気弱な高校生・小早川瀬那(こばやかわ せな)がアメリカンフットボール部に入部し、長年のパシリで鍛えられた健脚と俊足を生かした謎のエース・アイシールド21として活躍する物語です。デジタル版含む累計部数は、2600万部を突破する人気作で、2005年4月から2008年3月までテレビ東京系列にて全145話でテレビアニメ化もされました。
「トリリオンゲーム」も、稲垣氏の代表作の1つです。正反対な性格の2人が資金ゼロから起業し1兆ドル稼いですべてを手に入れる、破天荒かつ予測不能な起業サバイバルストーリー。累計発行部数は210万部を突破し、マンガ大賞2022では6位を獲得。2024年には第69回小学館漫画賞を受賞しました。2024年10月からはアニメが放送され、2025年2月現在連続2クールにて放送中です。2023年にTBSにてテレビドラマ化し、2025年2月14日からは劇場版も公開されています。
Boichi氏の他の代表作には、「サンケンロック」や「ORIGIN」があります。「サンケンロック」は、夢も希望も失い、喧嘩に明け暮れていた北野ケン(きたの けん)が、異国の地・ソウルで恋・友情・喧嘩に真っ向勝負で挑む物語です。ヤングキングにて、2006年第10号から2016年第6号まで連載されました。
「ORIGIN」は、西暦2048年の日本を舞台に、“父”である製造者から言われた「ちゃんと生きていけ」を使命として生きていくアンドロイド・ORIGINの物語です。第22回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で大賞を受賞しました。そのほか、多数の読み切り漫画や短期連載漫画を執筆。現在も「少年ジャンプ+」(集英社)にて新作漫画「THE MARSHAL KING」を連載中です。
まとめ
「ドクターストーン」の作者は2名いて、原作担当は稲垣理一郎氏、作画担当はBoichi氏です。
稲垣氏は子どものころから趣味でパソコンゲームを制作するほど理系で、東京大学合格率が全国トップレベルの筑波大学附属駒場高校を卒業しています。
Boichi氏は、韓国ソウル市出身の漫画家です。韓国で少女漫画家としてデビューし、のちに日本で漫画家デビューを果たしました。10歳で漫画家を目指し、漫画に生かすために韓国の大学で物理学を専攻。演出技術を学ぶために、映画専攻の大学院へ進学した経歴を持ちます。
これをきっかけに、「アイシールド21」や「サンケンロック」など、それぞれの作者のほかの作品もぜひチェックしてみてください。
(C)集英社
(C)米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会