【写真・画像】王将5 1枚目
【映像】藤井王将が“プロ入り後初の一手”を指した瞬間
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 将棋の「囲碁将棋チャンネル 第74期ALSOK杯王将戦七番勝負」第5局が3月8・9の両日、埼玉県深谷市の「旧渋沢邸 中の家」で指され、藤井聡太王将(竜王、名人、王位、王座、棋王、棋聖、22)が挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に120手で勝利。シリーズ通算4勝1敗で防衛4連覇を達成し、保持する七冠を堅守した。この結果、藤井王将のタイトル通算獲得数は28期となり、谷川浩司十七戦名人(62)を抜き歴代単独5位となった。

【映像】藤井王将が“プロ入り後初の一手”を指した瞬間

 深谷市を舞台に争われた決着局は、若き絶対王者が新たな世界に踏み出す一局となった。本局で後手番を持った藤井王将は、2手目にプロ入りから初めて角道を開ける新機軸を披露。本シリーズ開幕前から“定跡外し”の可能性も示唆していたが、この勝負所での採用で将棋ファンを驚かせた。圧倒的な研究量で知られる永瀬九段も、持ち時間を慎重に使って藤井王将を狙いを探ることに。後手の雁木に対し、急戦で仕掛け前例のない将棋へと進行した。

 ねじり合いとなった中盤戦では、前進を目指す藤井王将に対して永瀬九段は形を引き締め対応。後手は狙いが難しいと見られ長期戦も見込まれていたものの、王将の手つきに迷いはなかった。藤井王将が主導権を握って終盤戦へと突入すると、ギアチェンジして先手陣へと強く踏み込み優勢を確立。正確無比な攻めで永瀬九段を圧倒し、堂々たる勝利をつかんだ。

 この結果、藤井王将は防衛を果たし史上5人目となる4連覇を達成。さらに、タイトル獲得数を歴代単独5位となる通算28期に伸ばした。今月2日に行われた棋王戦五番勝負の防衛で、将棋界のレジェンド・谷川浩司十七世名人(62)が保持する通算27期に並んだばかりの藤井王将だったが、わずか一週間で“谷川超え”を達成。驚異のスピードで快記録をマークすることとなった。

終局後の藤井王将、永瀬九段のコメント
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