藤井王将は「シリーズ振り返ると非常に第1局から難しい局面が多かった。指していて充実感があったし、その中で結果を残すことができて嬉しく思っている」とシリーズを総括。「2日制の長い持ち時間で(永瀬九段と)指して、いろいろ勉強になるところが多かった」と話した。
一方、敗退となった永瀬九段は「(藤井王将の2手目は)開幕したあたりは意識していたが、抜けてしまっていた。準備不足だった」と痛恨の表情を見せる場面も。「3連敗してから一局でも多く(指したい)と思っていたが、2日制の経験値がなさすぎるので、5局指せて良い経験になった。やってみないとわからない発見、反省点も多くあった。成長の糧になっていると思う」とコメントした。
年始の開幕から冬季に争われた永瀬九段との七番勝負だったが、来月9日開幕の名人戦七番勝負でも同カードが激突する。激戦必死の両者は、向かえる新たな季節と舞台でどのような名勝負を繰り広げることとなるのか。“藤井・永瀬”が描く将棋の未来から、まだまだ目が離せない。
◆藤井 聡太(ふじい・そうた) 2002年7月19日、愛知県瀬戸市出身。中学2年生時の2016年10月に史上最年少で四段昇段、史上5人目の中学生棋士となる。2020年度の第91期棋聖戦でタイトル初挑戦。渡辺明棋聖(当時)を破り、17歳11カ月で最年少タイトルホルダーとなった。以降獲得と防衛を重ねて、竜王4期、名人2期、王位5期、叡王3期、王座2期、棋王3期、王将4期、棋聖5期の通算28期。棋戦優勝は10回。2023年度の第81期名人戦七番勝負を制し、20歳10カ月の最年少名人に就位。同10月には第71期王座戦五番勝負を制し、前人未踏の「八冠独占」を達成した。2024年度にはそれぞれ5連覇で永世王位、永世棋聖の資格も獲得した。通算成績は403勝83敗、勝率は.829。趣味は鉄道、チェス。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





