いま欧州で最もホットな選手の1人が、マインツのMF佐野海舟だ。
Jリーグ時代に「佐野回収」と謳われたボール奪取能力は、1年目のブンデスリーガでも健在。ここまでブンデスリーガの全25試合にスタメン出場し、デュエル勝利数はリーグ6位の276回。ABEMAの密着取材でボ・ヘンリクセン監督から「圧倒的なスピード、ジャンプ力、ヘディングを備え、守備力が高い」、現地ファンから「1対1に強くて運動量もある。本当にずば抜けている」「ブンデスリーガ最高の6番だ。キミッヒより上だよ」など大絶賛の声が上がったのも納得だ。
ただ、デュエルは単純な当たりの強さはもちろん、読みや駆け引きも極めて重要。佐野本人がその極意を本人が解説した。サンプルとなった映像は、ヴォルフスブルク戦(24年12月8日)のワンシーン。中盤でMFマクシミリアン・アーノルドに鋭く当たってボールを奪い、そのままマインツのゴールに繋がった場面だ。
このシーンについて佐野は、「最初はわざとボールにいっていない」と驚きの解説。相手がパスを受けた瞬間はあえて距離を詰めず、「横パスをインターセプトできたらベストですが、その瞬間に無理だと思ったので、わざと止まって距離があると相手に思わせた。そして逆を向いた瞬間に詰めた」とその意図を語った。
重心を意識した「フェイク」も