■選手はいつまで「国を背負って」戦うのか

ロシア選手の参加、どうする?
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 オリンピックの商業化、経済的負担については、東京五輪の開催もあり大きな話題となった。東京五輪は「世界一コンパクトな五輪」として招致、当初の予算は7340億円と1兆円を切るものだったが、最終的には倍以上の1兆6989億円にも膨れ上がった。「五大陸五輪」の開催によって、負担も分散すべきという渡辺氏は「1兆5000億円を出すとなると(都市が)限られてくる。そうするとオリンピックが大国のプロモーションになり、さらに政治色が強くなる」と懸念を示す。

 現状の打開のためにも、各都市の負担を軽減、さらにスペースの都合などで限られていた競技数も、各都市で10競技ずつ、計50競技を行うという構想を持っている。ただし、分散開催を提案するのは、オリンピックに多額の費用が不可欠であることの裏返しでもあり「オリンピックの商業化は、本来のあるべき姿ではないが、お金がないとオリンピックはできない。それは事実で、収益を全世界に配分してスポーツを発展させるべき」とした。

■過去には国際情勢でボイコットも
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