■突きつけられたトランスジェンダー選手問題

ジェンダー選手、どこで出る?
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 近年、急速に課題として大きくなっているのが、トランスジェンダーに関するものだ。パリ五輪では、ボクシング女子66キロ級で金メダルを獲得した、アルジェリアのイマネ・ヘリフ選手に対して、議論が巻き起こった。同選手は、2023年の世界選手権でテストステロン値が男性並みに高いとして失格に。ネットなどでは「トランスジェンダー女性」と決めつけられ、性別をめぐり誹謗中傷が飛び交った。本人は「女性として生まれ女性として戦ってきた」と語り、IOCも「パスポートの性別が女性」と出場を認めた経緯がある。

 またワールドトライアスロンは、2月に資格規定を発表。これまで「男性カテゴリー」「女性カテゴリー」と2つに分けていたところを、男性カテゴリーを廃止。全ジェンダーが参加できる「オープンカテゴリー」に変更した。女性カテゴリー出場には、テストステロン値など科学的に裏付けされた条件をクリアする必要がある。

■ジェンダー選手のエビデンス
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