このシーンがファンに与えたインパクトは大きく、ネット上ではすぐに“グエキャン”の愛称で親しまれ始め、Xでは数多くのファンアートやコラ画像が投稿された。その人気ぶりから、2023年に開催された『機動戦士ガンダム 水星の魔女EXPO』では、実際にグエルのキャンプシーンを再現した“グエキャン”ブースが登場。会場には、劇中で彼が一人キャンプしていた様子が忠実に再現されており、ファンが記念撮影を楽しめるスポットとして注目を集めた。
もともとはライバルキャラとして登場したグエルだが、むしろ敗北してからのほうが視聴者の共感と人気を得たというのも、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」のユニークな点だろう。強がりで不器用な性格、理不尽に見舞われる不幸、そしてどこか放っておけない人間味――。第6話はそんなグエルというキャラクターの“落ちっぷり”と同時に、彼の“魅力の始まり”が描かれた回でもあった。
この一杯のコーヒーから、グエルの物語は新たなフェーズに入っていく。第6話は彼をただの敗北者ではなく、後の“愛されキャラ”へと変えた記念すべきエピソードだ。
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、サンライズ制作によるロボットアニメで、「ガンダム」シリーズ初の本格的な女性主人公作品。矢立肇氏・富野由悠季氏の原案によるオリジナル作品で、第1期は2022年10月から2023年1月まで、続く第2期は2023年4月から7月まで放送された。
宇宙と地球の経済格差や企業間の利権争いを背景に、学園を舞台とした新たなガンダムの世界観が描かれる。物語は、水星からやってきた少女スレッタ・マーキュリーが、モビルスーツ「ガンダム・エアリアル」と共に、名門アスティカシア高等専門学園での出会いと成長を通じて、過酷な運命に立ち向かっていく姿を描く。
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