さいたま市・南浦和のタクシー会社「日栄交通」が、5年前に副業できくらげ栽培を始めて大成功している。
仕掛けたのは、清水雄一郎常務(43)だ。「生の食感は、今までのきくらげと全く違う食べ物だった。『こんなおいしいんだ』と思い、みんなに広めたい(と考えた)」。
日栄交通は1971年、雄一郎さんの祖父・晴雄さんが創業した。従業員は乗務員含めて30人で、現在は母・みはるさんが社長を務める。次期社長の雄一郎さんは、25歳で建築関係の会社を経営し、30歳で家業を継いだ。
「30歳になった時に(創業者の)祖父が亡くなった。亡くなる1週間ぐらい前に、病院のベッドで手を握って、『具合どう?大丈夫?』と言った時、初めて『雄一郎、タクシー会社だけ何とかやっていってくれないか』と祖父が言った。家業を継ぐ気は全くない人生を送っていたが、『任せとけ!わかった、大丈夫だよ』と言うと喜んだ」(雄一郎さん)
タクシー会社が倒産の危機
