青嶋未来七段
【映像】青嶋未来七段は藤井聡太竜王・名人と一緒にお弁当「もぐもぐタイム」
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 「新・穴熊王子」の襲名だ。日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 2025」の準決勝第2試合、中部 対 関西Aが4月12日に放送された。中部の青嶋未来七段(30)がステージ1で1勝、ステージ2で2勝と、個人3連勝の大活躍。連覇を目指すチームを、2年連続での決勝進出に導くと、監督を務める杉本昌隆八段(56)からは「新・穴熊王子を名乗ってもいい」と絶賛のコメントが飛び出した。

【映像】青嶋未来七段は藤井聡太竜王・名人と一緒にお弁当「もぐもぐタイム」

 居飛車、振り飛車どちらも指しこなすオールラウンダーである青嶋七段だが、この日も1局は居飛車、2局は振り飛車と持ち味を存分に発揮。さらに振り飛車の2局では、持ち時間5分・1手指すごとに5秒加算という超早指しのフィッシャールールにおいて効果抜群の穴熊を採用して、見事に勝ち切った。

 最初の出番は、ステージ1の第2局。相手は関西Aの監督を務めるレジェンド・谷川浩司十七世名人(62)だった。一時代を築いた名棋士相手に緊張の面持ちだった青嶋七段だが、後手番から四間飛車・穴熊を採用。谷川十七世名人が居飛車・銀冠を選んだことで、対抗形の将棋になった。50手を過ぎるあたりまで、お互い駒がぶつからずじっくりと形を整えたが、左辺で起きた激しい攻防で、穴熊の堅さが活きる理想の展開に。96手で快勝を収めた。

 ステージ2の第7局では、振り飛車党の冨田誠也五段(29)と対戦。相振り飛車は避け、先手番から居飛車・銀冠を選ぶと、冨田四段が三間飛車・美濃囲い。またも対抗形になると、早々の後手が馬を作り、それを巡る攻防になったが、冷静だったのは青嶋七段。中盤以降、着実にリードを広げて、そのまま127手で勝ち切った。

快進撃を振り返る青嶋未来七段
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