第8局に続けて登場した青嶋七段は、こちらもレジェンドの佐藤康光九段(55)と対戦。佐藤九段が先手から居飛車・穴熊としたところ、後手番から四間飛車・穴熊として、相穴熊戦に持ち込んだ。後手から先にプレッシャーをかけたものの、難しい攻防で形勢は拮抗。終盤、ようやく青嶋七段の攻めが刺さり、112手で勝利。見事な3連勝を飾った。
これで中部は2年連続での決勝進出。監督・杉本八段は「冨田さんの勢いを青嶋さんが止めてくれた。青嶋六段の活躍、素晴らしかった」と絶賛。さらに3勝中2勝を稼いだ穴熊については「穴熊のスペシャリストで、将棋界では、穴熊王子と言えば広瀬(章人)九段ですが、新・穴熊王子をこれから名乗ってもいいくらいの指し回しだった」と称えた。
この言葉には思わず照れ笑いを浮かべた青嶋七段だったが、コメントを求められると「どの将棋も時間を使いすぎたり、形勢も冴えなくなったり、なかなか精神的につらい展開が多かった。追い込まれてから開き直って指せたのが、いい方向に出たのではと」と自己分析していた。
◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合は監督と出場登録棋士4人の計5人が参加。全員が1局ずつ指す「ステージ1」と、ステージ1で勝った棋士が負けるまで指し続ける「ステージ2」に分かれ、5人を先に倒した方が勝利チームとなる。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




