風俗接待についてのLINE
西平記者は領収証とともに、風俗接待に関するLINEトークを独自入手。
そこには引地氏の「ルックス・若さ・テクニック重視で残して○○ちゃん、△△ちゃんのどちらかを選んでくださいw 私は一番古い子いきます。」という問いに「ありがとうございます。。。本当にお手数をお掛けして、申し訳ございません。〇〇ちゃん・△△ちゃんは、先に□□先生に選ばせてあげることにしますね!大笑」との返信が。
また、2024年の6月には「28日の11時ですが、□□先生は〇〇ちゃんで、私は△△ちゃんでお願い出来ますと幸いです!今日は、私もよかったです!!すごくw」というメッセージが引地氏に届いている。
どういったタイプの風俗なのか?
西平記者は「いわゆる風俗店、いわゆるソープランドと言われる風俗店になる」と話した。
この異様ともいえる接待はいつまで続いたのか?
「2024年9月までのおよそ1年半あまり続き、総額およそ2000万円にも及んだと主張している」
接待が終わったきっかけは?
「引地氏の主張によると、2024年8月の接待で男性教授から『1500万円もってこい』と恐喝とみられるような言い方で金銭を要求されたという。さらに『殺すぞ』などとも言われたといい、自分の中での我慢が限界に達したという。引地氏は一連の高額接待を東大のコンプライアンス窓口に通報したが、正式な回答はなかったという。さらに研究は一方的に中断させられたと主張している」
東大のコンプライアンス窓口は機能しなかったのか?
「引地氏によると複数回にわたり対応を求めたが、正式な回答はなかったという。当初は『調査する』と言われたが、その後は回答がなくなり、引地氏からの通報が無視される形となったそうだ」
引地氏、日本化粧品協会が裁判で求めることについて西平記者は「東大は『研究そのものが廃止された』とホームページ上で主張しており、日本化粧品協会は損害賠償のほか、研究の再開を求めている」と説明。
なお、教授ら2人にも大学を通して取材を申し込んだものの現在のところ回答はないという。
西平記者は今回の報道を受けて、東大生にも取材。以下のような声を聞いたという。
「本当なら情けない。本当に受験勉強頑張って入ったのにこんな形でとりあげられてて悲しい」 「いまだにこんな権力を盾に要求することってあるんだとびっくりしてる」「これが東大だと思わないでほしい」
そもそも国立大学の教授などの教職員が接待を受けることは法律的に問題はあるのか?
「問題はある。国立大学の教職員は『みなし公務員』であり公務員にあたる。みなし公務員が業務を進める対価として金銭や接待を受けたことで収賄の罪に問われたケースは多くある。一方で、今回接待を起こった引地氏も接待を行ったことで、贈賄の罪に問われる可能性もある。引地氏は『僕個人が過ちを犯したのであれば、もちろん反省させて頂く。罪に問われるのであれば罪に問われて、個人的な責任だけで済むのであれば研究は正常化させたい』と話している」
みなし公務員が利害関係者と会食する場合、割り勘であれば問題ないのか?
「国家公務員倫理規定では、割り勘の飲食は可能だが、接待は原則禁止としている。さらに、利害関係者と旅行などをすることは、その費用を自己負担したとしても禁止されている。我々の取材で、一行が旅行に行ったと見られる領収書や写真も確認しており、事実であれば明確な違反となる。一方で、情報交換目的などの会食は、一定の自己負担や事前の届け出などを条件に認めているが、今回の銀座などでの接待が必要だったものなのかは疑問が残る」
ちなみに、私立大学の教授の場合は「私大教授は公務員にあたらないため、倫理的な問題はあったとしても、何か法律的に問われるということはない」という。
なぜ引地氏は一連の接待を断れなかったのか?
「引地氏は取材に対し、『東大側は研究を進めてもらう立場で、どうしても立場の差を感じていた。今思えば未熟なことをしてしまった。後悔しかない』と話していた」
東大を所管する国の対応について西平記者は「阿部文部科学大臣は5月9日の記者会見でこの一連の疑惑、騒動について『東大が確認中』とした上で、『大学の対応を注視しながら適切な対応が図られるよう必要に応じて指導と助言を行う』と述べた」と説明した。
東大の対応について西平記者は「東大側が全く説明をしないのは不誠実だと思う。大学には国からの補助金も含めて運営には多くの税金が投入されている。疑惑に対しては真摯に耳を傾け、対応する必要があるのではないか。日本を代表する大学のスキャンダル。憧れて勉強する受験生も多いと思う。その中で引地氏が主張する実態があったとすれば、言語道断だ。事実はどこにあるのか。これからも東大側や男性教授らの主張や実態の取材をし続けたい」と述べた。
(ABEMA/倍速ニュース)


