東大生に聞いてみた
【映像】「日本語でできるなら日本語で…」(東大法学部の4年生)
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 東京大学大学院の工学系研究科が発表し話題となっているのが、英語での授業実施。その目的として、国際競争力の発展や、多様な学生の能力の発揮、次世代のリーダー育成などを挙げている。

【映像】「日本語でできるなら日本語で…」(東大法学部の4年生)

 工学系研究科では2025年度より授業の英語化をスタートする。2025年度は、まず一部の授業を英語で行い、2026年度は、より多くの英語化が可能な授業について原則として英語で行う予定だ。

 英語で授業を行うことについて、東京大学に通う学生たちはどう思っているのだろうか。以下のように賛否の声が聞かれた。

「日本語でできるなら日本語でやってくれないと、私はわからないかも。明治時代からずっと最先端の研究を日本語に訳して、日本語で授業をやってきたという歴史はあると思うが、一方で、最近の科学などの系統は、多分昔よりも速いスピードで進んでいる以上、最先端の研究を学ぶにはやっぱり英語が必要なのかなというような印象も受ける。何ともわからないなというのが正直な感想。駒場の授業で、3分の1くらい英語での授業があって、なかなか大変だったなという印象」(東京大学 法学部4年生)

「国際的なところでどう研究的な価値を出していくのかが結構重要視されているため、そういった面から見ると英語化というのは一つの手段としてはアリなのかなという気もするが、一方で、日本語で授業を受けられた方が内容の理解という面では良いし、学問の歴史的な背景を見たときに、日本語で授業ができること自体にすごい価値がある、そういうのを守ってきたところに価値があるという話もあると思って、そこが結構難しいところ」(東京大学 大学院生(博士課程)の男性、以下同)

「僕はAIなどの研究をしており、国際学会とかで英語で発表するし、そこで海外で研究者と英語でディスカッションすることがあるため、すごく重要・必要だなと実感としてあるが、授業の英語化がベストな方向かと言われると、『ハテナ?』という感じ」

「私は日本語が得意ではないので、とても良いことだと思う。特に初めて日本に来る人にとっては、日本語は難しいかもしれない。先生たちのペースに合わせるには、何年か日本語を勉強する必要がある」(中国から留学中 東京大学 大学院生(修士課程)の男性)
 

英語は“エンジニアにこそ”必要なもの? 
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