【MLB】ヤンキース 5—8 ドジャース(5月30日・日本時間31日/ロサンゼルス)
ホームランキャッチを試みようとジャンプしたのが、せめての抵抗だったのだろうか。ドジャースの大谷翔平投手はヤンキース戦で「1番・DH」で先発出場。第1打席で先頭打者アーチを放つと、第3打席ではこの日2本目の本塁打を放った。するとライトスタンドへと叩き込んだこの一発が大きな話題となっている。
昨季のワールドシリーズ以来、今季のレギュラーシーズンではこれが最初で最後となるメジャーきっての名門同士の3連戦。その第1戦は両チームの打線が爆発する打撃戦に。1回にはジャッジ外野手が先制弾を放ち、その10分後には大谷が同点となる先頭打者弾を放つなど、開始早々スーパースターがその実力を遺憾なく発揮したが、さらなる輝きを放ったのが大谷だった。
ドジャースが3点ビハインドで迎えた5回裏の攻撃。先頭打者として打席に入った大谷はヤンキース先発のフリード投手と対戦。ここまでフリードとは第1打席で初球をたたいて本塁打として、続く第2打席はフルカウントから空振り三振を喫するという具合だったが、第3打席のここはフリードの決め球であるシンカーを見極め、カウント3-1と打者有利なものとすると、5球目にフリードが投じた高めのストレートを「待っていました」と言わんばかりに大谷が叩いた。
打球角度は42度と先ほどの本塁打以上の高さを見せた“ムーンショット”。打たれたフリードは打球方向を見て膝に手を付いてうなだれたように誰もが本塁打を確信する当たりだったが、ライトを守るジャッジだけはあきらめず、最後の抵抗とばかりにラバーに手をかけてジャンプ。ホームランキャッチを試みたが……ジャッジのグラブの遥か上をボールが通り抜けていった。
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