例えば、1軒の農家が生産するコメや野菜を出荷する際、どうやって運び、どこで売るのか。もし1軒だけでやろうとすると、運搬も売り先も、価格交渉も、すべて自前でやらなければならない。生産に必要な道具や肥料も、その都度、自前で購入する必要がある。また凶作や自然災害に備えるための資金も、自前でまかなわなければならない。

 そこで、農家が集まり互いに助け合い、1軒の負担を軽減しようとした。生産力を高め、収入の安定だけでなく、将来のために資金を積み立てる。そんな農家が集まり、全国規模となり、巨大化したのが農協、現在のJAだ。

 高津佐氏は「自分で売るということは、営業活動しないといけない。それ以外にも経費がかかる。その経費分を効率的にできるのかどうかをてんびんにかけて、自分で売るのか、JAに出すのかを決めることが大切だ」と説く。

JAとはどんな組織?
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