小泉進次郎農林水産大臣の就任で話題のJA(農協)だが、その実態はよく知られていない。元JA職員で農業経営コンサルタントの高津佐和宏氏は、「悪の組織“ショッカー”みたいに思っているかもしれないが、そんな組織が何十年も生き残れるわけがない。JAはその地域の農家が集まって作ったもので、別に利用したくなければ利用しなければいい」と語る。
【映像】JAと農家の間で決められた“お金”の仕組み(図で解説)
実情を探るべく、千葉県で50年にわたりコメ作りをしている染谷茂さん(75)を訪れた。「この(田んぼ)1枚で2.5ヘクタール。コシヒカリだと200俵、他の品種だと250俵が取れる」。総面積は150ヘクタールで、東京ドーム約32個分の広さ。従業員10人でコメ作りを行い、収穫したコメは3割ほどを農協に出荷し、あとは直接販売している。
昨今の「農協批判」について、染谷さんは「農協というのは、農家の組合員の組織だ。それが急になくなったら大変なことにある。コメ農家それぞれが自分で売り先を探すのは大変なこと」と実情を明かした。
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