■若者世代で薄れる反日・反韓感情 エンタメコンテンツのパワーが影響

韓国 歴代大統領の対日感情
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 文筆家で情報キュレーターの佐々木俊尚氏は、「韓国はイデオロギーの対立で政治が動くが、その構図と、親日・反日を重ねなくなってきている」と考察する。「最近の世論調査では、日本に親しみを感じる人が増えている。マンガやアニメ、音楽などのソフトパワーに染まる若者が増えた結果だ」。

 そして、その背景を「日本人の若者が、韓国料理やコスメを買い、K-POPを聴いている。こうした情報が韓国で報じられると、『俺たちも好きだ』と、ある種のリスペクトが生まれ、それが世論に影響を与えている」とみる。

 こうした状況から、「日本もそうだが、政治家は世論の流れをどう見るかが重要だ。『反日』と言っても、世論がウケない構図になったのは間違いない。左右の対立があっても、わざわざ『反日』『親日』と言う必要がなくなり、日本の問題よりも『北朝鮮や中国をどうするか』がメインになっている風潮は、間違いなくある」と指摘した。

 武藤氏は「韓国人も日本文化に染まり、親日感情が高まっている。観光客も800万人来て、みんな日本が好きななか、反日を主張しても、『何をやっているのか』となる。尹氏の場合は、日韓関係に不満があっても、関係を重視しようという意識が強かった。李氏にそこまでの意識があるか」との考えを示す。

 ネット掲示板「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏は、「韓国政府の態度が、親日と反日でコロコロ変わる。K-POPアイドルや『イカゲーム』を楽しむ日本の人々は、政府が何を言っているかは無関係だ。韓国の若者はどっちなのか。ジャニーズ好きな韓国人は、政府が何か言うと、その気持ちも変わるのだろうか」と問いかける。

■日本でK-POP、韓国で日本歌謡が大人気
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