将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2025」予選Aリーグ・第1試合、チーム稲葉 対 チーム菅井が6月7日に放送された。前回覇者のチーム稲葉では、新星・吉池隆真四段(20)が躍動。初出場とは思えない活躍ぶりでチームをけん引し、メンバー全員が勝ち星を挙げ見事チーム菅井に勝利。最終スコア5勝2敗で連覇に向けて好スタートを切った。
同じ井上慶太九段門下の稲葉陽八段(36)と菅井竜也八段(33)がそれぞれリーダーを務める“同門対決”となった今期の開幕戦。連覇に期待がかかるチーム稲葉のリーダー・稲葉八段は、昨年もチームメイトだった上野裕寿五段(22)、昨年10月にプロ入りしたばかりのルーキー・吉池四段を新たなチームメンバーとしてドラフト指名した。
その期待に応えるべく、早速存在感を見せつけたのが吉池四段だ。初戦に出場すると、チーム菅井の西田拓也五段(33)を相手に得意の右玉で圧倒。初々しいながらも、初出場とは思えないほどの堂々とした指し回しで大会初勝利を飾った。
振り飛車党のエース・菅井八段が率いるチーム菅井も、若手が躍進。前期はチーム稲葉のメンバーとして、最多勝と最多対局賞を獲得する大活躍で主軸を担った藤本渚六段(19)は今期も好調をキープ。チーム稲葉で同門の兄弟子・上野五段、吉池四段から着実に白星を奪い、主将の菅井八段からは「リーダー変わる?」の声がかかるほどだった。
一進一退の星取り合戦となったものの、2勝2敗で迎えた第5局では勝負所と判断した稲葉八段が出陣し勝利。ここから第6局では上野五段が相手リーダーで自身の兄弟子でもある菅井八段を破り、チーム勝利に“王手”をかける大きな一勝を持ち帰った。
稲葉八段「『サンライズ⤴』のチーム名の通り…」
