2024年4月8日、元公安課の巡査長をハンターへの情報漏えいの疑いで逮捕。家宅捜索の終わりとほぼ同時刻だった。押収されたパソコンには別の内部告発のデータが保存されていた。これが元県警幹部の逮捕につながった。このデータは家宅捜索の5日前、北海道のジャーナリストから送られたものだ。

「郵便受けに投函されるのではなく、局の人が手渡しで持ってきて。なぜかというと『10円不足』と出ている。裏返すと誰が出したのか分からない。10円払って受け取らないと多分宙に浮く、じゃあ払って受け取りますと。鹿児島県警察の不祥事を告発する、いわゆる内部告発なんだろうと受け止めた」(ジャーナリスト 小笠原淳氏)

 小笠原氏は北海道警察が発表しない不祥事を独自取材し、記事や本にしている。ハンターには2023年、不祥事の捜査記録を開示しない県警について「鹿児島県警の闇」というタイトルで記事を出した。

「他が普通に出すような書類を鹿児島県警は、『存否応答拒否』といって文書が存在するかも答えませんと。この決定は違法であるから開示をやり直してくださいというのを、確か昨年(2023年)の夏に申し立てたけどいまだに結論が届いていない」(小笠原氏)
※2024年10月に県公安委員会の諮問機関は「存否応答拒否」は不当だと答申した。

告発文には4つの事案が記載されていた
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