チーム天彦は、リーダー経験もある広瀬章人九段(38)、前期の棋王戦五番勝負でタイトル初挑戦となった増田康宏八段(27)の両軸が躍進。第6、7局で増田八段が連勝、第8局では広瀬九段が藤井竜王・名人から白星を飾り、4勝4敗のタイに追いついてみせた。
運命の最終局では、ともに初勝利をかけて佐藤九段と斎藤八段が激突。勝てばチーム勝利が決まる一局とあり、大熱戦が繰り広げられた。佐藤九段は、2024年度将棋大賞で升田幸三賞を受賞した「天彦流3手目▲6六角」で勝負。形勢不明のまま終盤戦にもつれこんだが、斎藤八段が一瞬の隙に抜け出して158手に及ぶ激戦を制した。
フルセットを5勝4敗で接戦を制したチーム藤井の藤井竜王・名人は、「大変な戦いだったが、チームで力を合わせて勝つことができた」と笑顔に。「ここを制することができて勢いに乗れたかなと思っていますので、この勢いのままにまた次戦も頑張りたいと思います」と意気込みを語った。
◆ABEMAトーナメント2025 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が8回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士7人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全8チームで行われる。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)


