升田幸三賞受賞の作戦採用に、若き絶対王者も興奮せずにはいられなかった。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2025」予選Bリーグ・第1試合、チーム藤井 対 チーム天彦が6月21日に放送された。最終第9局では、チーム天彦の佐藤天彦九段(37)が「天彦流6六角型向かい飛車」を志向。藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋聖、棋王、王将、22)も「キタかーッ!」と大はしゃぎする様子が見られた。
若き竜王・名人が見せたあまりにも楽しそうな表情に、ファンもつられて笑顔となった。両軍4勝4敗で迎えたフルセットの第9局。運命の一局は、チーム天彦から佐藤九段、チーム藤井から斎藤慎太郎八段(32)が出陣した。
勝った方が予選突破に近づく大勝負とあり、どちらにとっても絶対に負けられない。そんな一局に、佐藤九段は「天彦流6六角型向かい飛車」を志向した。この戦法は自身が考案した新戦法で、3手目に6六角とすることで相手の銀を中央に引き付けることで他の筋から逆襲を狙うためのもの。2024年度の将棋大賞で升田幸三賞を受賞したもので、対戦前にはチームメイトからも受賞を祝福されていた。
藤井竜王・名人「キタかーッ!これがー!」
