今月3日に日光市で行われた開幕局では、振り駒で先手番となった杉本六段が得意の三間飛車を志向。2九玉型のミレニアムVS藤井棋聖の居飛車穴熊の対抗形の戦いから、形勢不明の大激戦が繰り広げられた。勝負所の終盤戦で藤井棋聖が抜け出すと、切れ味抜群の指し回しで勝利を飾った。
さらに、18日に淡路島を舞台に争われた第2局は、杉本六段の四間飛車に対し藤井棋聖が全く隙のない指し回しで圧倒。精度の高い手を重ねてポイントを積み上げ、美しい“藤井曲線”を描いて完勝を飾った。
棋聖戦は、今年4月に賞金額を4000万円に増額することを発表。さらに特別賞として1000万円が新設されたことで、総額は5000万円となった。竜王戦の4400万円を上回ったことで、事実上の最高賞金額を争う五番勝負としても話題となっている。
なお本局で藤井棋聖が勝利した場合、防衛6連覇が決まるほか、タイトル獲得数が30期の大台に到達する。若き絶対王者が金字塔を打ち立てるのか、タイトル戦初勝利を目指す杉本六段が一矢報いるのか。持ち時間は各4時間の1日制。本局の先手番は杉本六段。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




