将棋の藤井聡太王座(竜王、名人、王位、棋聖、棋王、王将、22)への挑戦者を決める第73期王座戦挑戦者決定戦が7月3日に行われ、伊藤匠叡王(22)と羽生善治九段(54)が午前9時から対局を開始した。注目の決勝戦は猛スピードで進行し、すでに終盤戦に突入。一瞬も見逃せない勝負所を迎えている。
現役タイトルホルダー・伊藤叡王の二冠目挑戦か、レジェンド・羽生九段の100期挑戦か。大注目の挑戦者決定戦が始まった。振り駒で羽生九段の先手番に決定すると、戦型は角換わり腰掛銀に。序盤は定跡形とあり、両者の手は止まることなく爆速で進行した。80手すぎまでノンストップで進み、午前中の時点で終盤戦に突入する事態。盤上の緊張感は極限状態となっている。
ABEMAの中継に出演した高橋佑二郎四段(25)は、進行速度に驚きつつ「どちらが研究が深いかの勝負。特に伊藤叡王側は時間の使い方から見ても明らか。しかし、最近の羽生九段の戦型選択は矢倉が多用されていたので、伊藤叡王は少し意表を突かれたかもしれない」と印象を語っていた。
局面は各所で駒がぶつかっている終盤戦ながら、形勢は互角。熱戦を制し、藤井王座への挑戦権を獲得するのはどちらか。今後の戦いから目が離せない。持ち時間は各5時間。
伊藤叡王、羽生九段の“勝負メシ”をチェック




