将棋の藤井聡太王座(竜王、名人、王位、棋聖、棋王、王将、22)への挑戦者を決める第73期王座戦挑戦者決定戦が7月3日に行われ、羽生善治九段(54)が伊藤匠叡王(22)に114手で敗れた。タイトル100期への挑戦を逃した羽生九段は、「まだまだいろいろ足りない」。五番勝負の挑戦者は伊藤叡王に決まった。
互いの研究をぶつけ合うように進行した角換わり戦は、異例のスピードで進行。前例のある将棋とはいえども対局開始から昼食休憩を前に終盤戦する展開は、見るものを圧倒するほどだった。
休憩明けの午後からは互いに時間を投入する展開となったものの、研究を上回ったいたのは現役タイトルホルダーの伊藤叡王。銀使いの名手でもある羽生九段が敵陣深くに銀を打ち込み、一時は流れを引き寄せることに成功したものの、伊藤叡王は冷静さを失わない。羽生九段の桂捨てから訪れた勝機をしっかりと捉えて逆転すると、一気にリードを拡大して鮮やかに勝利を飾った。
「まだまだいろいろ足りないと思っている」




