切り抜きにあたっては「間違った情報を流さないように、すごく注意を払っている」という。「作成時間は3〜6時間程度。参院選など、国民の関心が高い話題をピックアップするようにしている」。また誤情報に対しては「競合のチャンネルを見ていると、動画の内容と関係ない“釣りサムネ”があるなと感じる」と、慎重な姿勢を示す。

 バズることを重要視し、複数のチャンネルを運営するTさん(17)は、チャンネル登録者数1万人以上で、平均月収100万円前後を得ている。2025年1月に「稼げそう」という思いで開始。政治切り抜き動画は伸びるうえ、国民の関心度も高くバズらせやすい。視聴者の年齢層の高さから広告単価も高いことにより参入した。

 政治には特に興味がなかったが「切り抜く過程で、日本のヤバさがわかってきて、多少は興味を持った」と明かす。「競合が少ない人物を切り抜く。サムネイルやタイトルが重要になるため、適度に危機感や不安を煽るようにしている」。

 注意している点としては、「動画で言っていない言葉は、サムネで使わないようにしている。動画の内容を少し誇張したり、サムネの文字を赤と黒にして『ヤバそう感』を出したり、ネガティブな感情を煽る工夫をしている」と話す。

■切り抜き動画の政治的活用、あり?なし?
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