■切り抜き動画の政治的活用、あり?なし?
切り抜き動画には、功罪どちらもある。メリットは「短くまとまっていて見やすい」「辻立ちやビラ配りに代わる新しい選挙運動の形」として、投票先選びの参考になり、投票行動につながることが挙げられる。反対にデメリットには「恣意的に切り抜ける・編集できる」「中には偏ったもの・陰謀論めいたものもある」といった点があり、視聴者の投票行動の操作も可能になる懸念がある。
Flags Niigata代表の後藤寛勝氏は、「政治家は“切り抜き職人”を活用すべきだ」と呼びかける。「政治は世相を反映しないといけない。切り抜きが当たり前であると踏まえた上での発信が前提となる。選挙や政治のエンタメ化・ビジネス化はどんどん進めるべきだ。日本の若者は選挙に行かないが、まだそのリテラシーを高めるフェーズにない」。
また、「発信者は切り抜かれるのが嫌かもしれないが、切り抜きを活用している政党は、自分たちの世代に当たっている。それはネガティブや危機感を煽っているからではなく、共感が高いからだ。TikTokでも共感できるコンテンツの数字が伸びる。こうした世相を反映しているのでは」と考察する。
■若者には刺さる切り抜き動画
