■後悔する人も 少子化につながる?個人の判断?
パイプカット後に後悔する人もいる。9年前に手術した香月さん(40代)は、オーストラリア在住で、妻と子ども3人の5人家族。自身の年齢・経済状況から4人目の子どもは難しいと判断し、妻と相談の上、9年前に手術を実施した。しかし、手術後の「性行為の際にぶつけたような違和感・鈍い痛み」や「生殖機能という男らしいアイデンティティーの喪失感」から後悔も残っているという。
木戸院長は「精管を切っても、精巣からのテストステロン値は下がらないため、アイデンティティーの喪失感は、おそらく心理的なものだろう。切って満足した人と、喪失感を覚えた人の違いは、メンタル的なものだと思われる」との見方を示す。
パイプカットによる避妊は、認識として広めるべきなのか。岸谷は「最近は個人の選択を大事にして、批判してはいけない空気感があるが、個人的には子どもはみんな生んだほうがいいと思う。子どもを生まない選択肢が広がるのは、国にとっていいことではない。年を取ったときには、誰かが生んだ子どもに世話してもらうのだから、一定の責任はあるのではないか」と反論。
これに大チャンネルさんは「国が『産めよ増やせよ』とするのは嫌いだ。誰かに啓発されたのではなく、自分でいいなと思ってこの道を選んだ。日本は少子高齢化を抱えているが、だからこそ海外からの労働力に頼っている。それも市場原理主義的に、国が介入しなくても、そのままの流れでうまくいく」と返した。
木戸院長は「うちの患者は、経済的な理由が多い。大チャンネルさんのような人が多くなると、世の中は変わってしまうだろう」としながら、「自分が考えて、自分の体にしたことに対して、私は否定するつもりはない。もし保険適用になれば問題だが、あくまで自費診療のうちは個人の自由ではないか」との考えを示した。(『ABEMA Prime』より)
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