長年、虐待が見過ごされた理由について、障害者福祉に詳しい、東京家政大学の田中恵美子教授はこう語る。

 「やっぱり知的障害者、身寄りのないというところで、自分たちが面倒を見なければ、この人たちはどこに行くかもわからないような人たちなのだと。だから、働く場所と住む場所があって、それだけ与えてやっているんだから十分なんじゃないかというような思いを持っていたと思う。それが何十年と21世紀になってもずっと脈々とそのまま続いてきた。これは障害の問題じゃない。障害のある人を取り囲む社会の問題なので、そういう視点で見て、そこを変えていくというのは行政の大きな役割だと思う」

障害者が活躍する「共働学舎 新得農場」
この記事の写真をみる(8枚)