この動きには歴史の教訓があるという。「強国だけで決める。ミュンヘン会談もチェコがいないところで決めた。今回もウクライナがいなくて、プーチン氏とトランプ氏だけで決めたら、『当事者がいなくてどうするの』となる。今回はヨーロッパ首脳がついてきて、会談をやった。(ヨーロッパは)次は自分の国がやられてしまうことになると考えている」。
トランプ氏の「侵略国を攻撃せずして勝つのは難しい」投稿については、「旧ソ連時代から、力の支配しか信じないのがロシアだ。トランプ氏は米軍を使って押し返すことはしないと言っているため、トランプ氏の言うことには一貫性がない。一つの手は長距離ミサイル的なものを使い、モスクワまで攻撃していいと言うかどうかだ。そうなると第三次世界大戦になってしまう。トランプ氏は一般論的に言っているが、『トランプさん、あなたはどうするんだ』と聞かれた時に答えがないのが問題だ」と語る。
三者会談に向けては、領土問題以外の課題もある。「安全保障が壁になっている。絶対にプーチン氏はNATOにウクライナを入れない。それを言えば、絶対に和平には応じない。『NATOに似た形の安全保障を提供する』という所までは、プーチン氏は譲歩したと言われる。では、誰が安全保障をやるか。ヨーロッパが守ってくれるのか。トランプ氏は『お前らが行け。何かあったら空爆くらいは手伝う』と言っているが、それで収まるかどうかだ」。
「今の段階で三者会談は不可能だ」
