将棋の第73期王座戦五番勝負が、若きタイトルホルダーである藤井聡太王座と伊藤匠叡王の激突という注目カードと共に、9月4日、シンガポールのセントーサ島で幕を開けた。シンガポール建国60周年記念の文化交流事業の一環として開催される第1局は、「将棋文化の国際的な魅力の発信と、新たなファン層の獲得」を目的としている。将棋の海外対局は2023年のベトナム・ダナン以来約2年ぶり、王座戦としては2002年の中国・上海以来23年ぶり、そしてシンガポールでの公式戦開催は1993年の竜王戦以来32年ぶり。歴史的な対局の舞台となるセントーサ島は、多様な魅力を持つ常夏のリゾートとして、将棋ファンのみならず多くの人々を惹きつける名所だ。
セントーサ島は、シンガポール本島から南に位置するリゾートアイランドだ。映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ」や世界最大級の水族館「シー・アクアリウム」といった大規模なエンターテイメント施設だけでなく、美しいビーチや豊かな自然を活用したアクティビティも充実しており、多様な旅行ニーズに応える。進化を続ける観光地として、今後もその魅力を高めていくと見られる。
また、日本との時差がわずか1時間という点が最大の魅力であり、時差ボケを気にせず到着後すぐに観光を開始できる手軽さがある。
島へのアクセスも容易で、MRTハーバーフロント駅直結のショッピングモール「ビボシティ」から出発する。最も一般的なのはモノレール「セントーサ・エクスプレス」の利用で、乗車すれば約10分で島内に到着する。また、絶景を楽しみたい観光客には「ケーブルカー」が人気で、海の上を空中散歩しながら入島することも可能だ。その他、タクシーや、ボードウォークを歩いて渡る方法もある。島内では無料のモノレールやシャトルバスが運行されており、主要スポットへの移動もスムーズに行える。
“勝負メシ”として提供される昼食や、おやつのメニューにも注目




