毎回「トップを取るぞ」という気持ちで打っているので、特に変わりはないです。
―渡辺さんの麻雀が周囲に波及したと言われることについて。
選手が変わることで、Mリーグの傾向も多少は変わるかもしれません。僕が入ったことで劇的に変わるかと言えば、そこまではないと思いますが…。副露率や和了率がデータとして上がっているのは確かにありますし、全体のトレンドも色んな影響で少しずつ変わっているのかなと思います。
―それはプロ麻雀界全体にも波及するものか。
以前より参加意識が高まっているというか、麻雀界全体としてもトレンドが変化しているとは思います。
―AIによる研究も盛んになった。
強いAIにもいろいろなタイプがあるので一概には言えませんが、「自分がテンパイしていたら押す」みたいな押し寄りの判断は、AIでも選ばれるものです。AIは「人の心がない」と言われがちですけど、そういう選択肢が増えているのも確かですね。ただ自分ではAIを使いこなしている感覚はないです。むしろ自分がモデルになった側なので。もし自分がもっと詳しければ、AIを作ってみたいですけど…まあ、無理ですね(笑)。最新の研究に置いていかれないようこれからも麻雀AIとは関わっていきたいです。
―今年の個人の目標、そしてチームの目標は。
個人としてはMVPです。爆勝ちを目指します(笑)。試合数が増えるので、MVPのボーダーも上がると思いますが、+400~500ポイントくらいですかね。これまでもレギュラーシーズンに限って言えば、個人成績はそこまで悪くなかったと思っています。ただ、トップ率が結構低い。自分の打ち方が「トップを取りづらい打ち方」だとは思っていないので、もう少しトップが取れないとまずいな、という感覚はあります。チームの目標はもちろん、優勝です。
―理想のトップ率は。
理想は100%です(笑)。でも、現実的に言うと30%取れたら相当強い。Mリーグ最強じゃないでしょうか。自分は他の選手よりはトップ率や素点を積むことを目指す麻雀をしていると思いますが、30%を目指せば長期的に見ればラスも増えるとは思います。ここ2年の自分の着順傾向は展開によるものも大きいと思っていて、恵まれている場面もあったと感じます。
―医師業との二刀流、バランスについては。
1年目は体力的にきつい部分もありましたが、そこをうまく調整して、2年目以降は良いペースでできていると思います。今後も、自分のペースを大事にしながら両立していきたいです。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チーム、2025-26シーズンから全10チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各120試合(全300試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は7000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)



