将棋の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦七番勝負第6局が9月9・10日に東京・千駄ケ谷の「将棋会館」で指され、藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将、23)が挑戦者の永瀬拓矢九段(33)に151手で勝利。シリーズ成績4勝2敗で防衛6連覇を達成した。保持する七冠の堅守に加えてタイトル通算獲得数を31期とし、渡辺明九段(41)に並ぶ歴代4位に浮上した。
藤井王位が超難解な一局を制し、6連覇の快挙を達成した。本局は本来、静岡県牧之原市の「平田寺」での開催が予定されていたが、5日に台風15号の影響で発生した竜巻で大きな被害を受け、同市は開催の辞退を決断。舞台を東京・将棋会館に変更して行われた。
藤井王位の先手で角換わり腰掛け銀の出だしとなった本局は、挑戦者が主導権を握ってハイペースで展開。永瀬九段が攻勢に出て本格的な戦いへ突入したが、藤井王位は中央の厚みを活かしてカウンターを狙う構えを見せていた。しかし、急所の局面で藤井王位は意外な金寄りを決断。永瀬九段がわずかに抜け出したかと見られていた。
両者時間に追われながら大激戦となった終盤戦では、永瀬九段の追撃に耐えて藤井王位が形勢を押し戻すことに成功。一進一退の攻防が繰り広げられたが、急転直下で藤井王位に白星が舞い込む劇的な結末となった。
終局後の藤井王位のコメント




