WRC(世界ラリー選手権)の第11戦が南米チリで開催。日本時間15日の競技最終日にフォードの新鋭ドライバーが姿勢を乱しながらコーナーを攻略する迫力のシーンが見られ中継で話題となった。
今季、Mスポーツ・フォードからWRC1カテゴリーに初参戦しているジョシュ・マッカーリーンは26歳のアイルランド人。メーカーのバックアップ体制があるトヨタやヒョンデと比べると戦闘力の劣るマシンで奮闘。今大会、デイ2で不運なエンジントラブルによりデイリタイアとなったが、最終日デイ3の最終SSは「パワーステージ」、5位以内でポイント獲得のチャンスということで、勝負をかけてきた。
同ステージは、距離が短いものの、路面は滑りやすく平均速度は高め。激しく土ぼこりをあげながら車体を左右に振って爆走するマッカーリーンのプーマ・ラリー1の姿を見た実況担当の田畑祐一氏が「かなり挙動が激しいんですが…」と言うと、解説の松本優一氏も「攻めてますね」と感心している様子だ。結果、マッカーリーンは暫定トップタイムを8.9秒削る形でフィニッシュ。リプレイでステージ後半のタイトな右コーナーのシーンが映し出されると、松本氏が「姿勢を乱したところですね」と言うように、マシンはアウト側の溝に左リアタイヤがはまって、右フロントが浮きかけている。
次のページ
