陣営関係者は「高市氏は党員票では間違いなくトップだ。だが、議員票では小泉氏に勝てない。どうしても決選投票では麻生氏の支持が必要だ」と、麻生太郎元総理の重要性に触れた。
麻生氏は安倍政権下で長年、財務大臣を務めて、消費減税は認めない立場だ。党内に唯一残った派閥である麻生派(43人)の支持を得るために、陣営幹部によると「消費税は封印してもらった。みんなで説得した」という。
前回総裁選で明言していた「靖国神社の参拝」高市氏は質疑で総理になった際の参拝はどうするか質問され「私にとっては国のために命を捧げられた方というのは、大切な存在であり感謝の気持ちは決して変わらない」と答え、参拝の有無については明言を避けた。加えて「穏健保守か中道保守にあたる位置付けになっている」と語った。
「うちは横綱だ」と自信を持つ高市陣営が警戒するのは決選投票だ。地方票が都道府県47票になり議員票で2位3位が組まれたら前回と同じ轍を踏む。そこで持論の「保守」も「経済政策」も封印した。右の翼を目立たせず、左の翼にも配慮して風に乗ることを選んだ。ただ、あの安倍晋三氏が「保守の新しいスター」と持ち上げた姿は少なくともその会見では見られなかった。
小泉氏も同じく持論を“封印”
