緊張の立ち合い、静寂が一瞬にしてどよめきに変わった。豊昇龍が右に変化してはたき込むと、若隆景は成すすべなく土俵に前のめりにバタリ。予想外の決着に館内がどよめいた。
ABEMA解説の元横綱・若乃花の花田虎上氏は「(立ち合い)まさか変わるとは思わなかったから。(豊昇龍は)張ってないでしょ。肩に手をついているだけで。若隆景も足出てない、揃ってるからね。調子は良くないですよね、ついていけないから。うーん…」としばし沈黙。
結果的に豊昇龍は勝って千秋楽での優勝に望みをつないだが花田氏は「相撲はね…変化ということなんで。俺も横綱になって変化はしてたから。正直言って、楽に取れるからね。難しいなぁ…」と続けた。
リプレー映像が流れると、審判を務める元大関・雅山の二子山親方の背後に映り込んだ黒のノースリーブ姿が印象的な女性。この女性はソウル五輪・シンクロナイズドスイミング銅メダリストの小谷実可子さん。
小谷さんは、勝負が決した瞬間「ぎゃー」「えーっ」といったように声をあげると、両手を顔に添えて体を反らした。その様子はノルウェーの画家ムンクの『叫び』にも似ていた。それほど驚きの結末だった。
きょう行われる千秋楽では大の里が勝つことになれば、自身5度目の優勝。一方、豊昇龍が本割で勝てば決定戦に。そこで豊昇龍が大の里を破れば、3度目の優勝となる。(ABEMA/大相撲チャンネル)
この記事の画像一覧2025年11月場所 千秋楽
更新日時:2025/11/23 19:08
※ ○=勝ち、●=負け、□=不戦勝、■=不戦敗


