【MLB】マリナーズ 1ー6 ドジャース(9月28日・日本時間29日/シアトル)
球界最強打者も、このカーブの前にはなす術がなかった。
大谷翔平投手が「1番・DH」で出場した最終戦。今季での引退を表明しているカーショー投手が敵地シアトルでのマリナーズ戦に先発すると、老獪な投球で5回1/3を無失点に抑える好投を披露。特に、5回にカル・ローリーから奪った三振が大きな話題となった。
これが通算455試合目の登板となったメジャー18年目のレジェンド。シーズン最後の登板ということで、敵地でありながらスタンディングオベーションを受けながらマウンドに登る異例の光景も見られた中、カーショーは持ち味の老獪なピッチングを披露。そして勝ち投手の権利がかかる5回、ランナーを二塁に置きながらもランディ・アロザレーナから空振り三振を奪い、2死二塁という状況でローリーを迎えた。
今季のローリーは、両リーグ最多60本のホームランをかっ飛ばしてきた球界最強打者。しかしカーショーは初球から低めのストレートでストライクを奪うと、続く2球目はスライダーでファールを誘い、あっという間にカウントは0ー2に追い込んだ。そして3球目、カーショーが選んだのは伝家の宝刀“クーパーズタウンカーブ”(殿堂入りカーブ)。真ん中低めに落ちていくボールにローリーは対応できず、空振り三振に。キャリア通算3051奪三振を記録して勝ち投手の権利を獲得してみせた。
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