将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋聖、棋王、王将、23)に佐々木勇気八段(31)が挑戦する第38期竜王戦七番勝負が10月3日、東京都渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で第1局1日目の対局を行い、佐々木八段が38手目を封じて指し掛けとした。あす4日午前9時頃に封じ手を開封し、対局が再開される。
防衛5連覇で「永世竜王」の資格獲得を目指す藤井竜王と、2期連続挑戦で初戴冠を狙う佐々木八段が激突する注目のシリーズが開幕。第1局は振り駒で藤井竜王の先手番に決まると、佐々木八段が横歩取りへ誘導。意表の作戦選択となったが、力戦形へと発展し、互いに手探り状態での進行となった。
じっくりとした展開から互いにたっぷりと時間を使った長考合戦は、緊迫の局面へ。午後6時、立会人の深浦康市九段(53)が封じ手の定刻となったことを告げると、手番の佐々木八段は「しばらく考えます」と言い残して離席。数分の後、盤の前に戻ってきたもののそのまま考え続けていた。
「何か誤算があったのか、不思議な時間の使い方。なかなか無い展開」




