いつのまにか攻守が入れ替わる難解な一局を解説を務めた森内俊之九段(55)は、「永瀬九段が攻め込んでいた時は好調に見えたが、藤井竜王・名人の受け、しのぎが上手く、自分の陣地を上手く修繕して反撃に転じた。藤井竜王・名人が上手く指した将棋だった」と総括した。
勝利した藤井竜王・名人は「かなり激しい展開になり、玉が薄くて判断に迷ったが、なんとか急所を突かれずに指すことができたと思う」とコメント。永瀬九段は「対雁木の将棋だったが、あまり攻め方の認識がなく軽い攻めをしてしまった」と一局を振り返っていた。
この結果、藤井竜王・名人は2期ぶり3度目のJT杯制覇。一般棋戦では今年度初、通算12回目の優勝となった。なお、両者の対戦成績は、藤井竜王・名人の31勝、永瀬九段の11勝に。年明けに開幕する王将戦七番勝負ではどのような作戦をぶつけ合うのか、冬季にますます熱を帯びる両者の戦いに期待は高まるばかりだ。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





