火災発生直後に支援に動いた人にも話を聞いた。地元出身でもある、道の駅「さがのせき」の松尾島雄駅長(77)は火災の大きさに衝撃を受けたそうだ。「こんなに大きいのは初めて……」。閉店間際に火災を知り、被災者は地元の仲間。温かいものを食べさせてあげたいと、その夜から行動に移した。
「避難所でも広場にシートを敷いて、ただそこに居るだけ。これは大変だなと実感した。お年寄りも多く、何も荷物も持っていないような感じで家から飛び出しているから。夜もあまり食べていないような状態だと思い、朝一番に温かいごはんを差し入れしたい」(松尾駅長)
従業員も集まり、深夜2時から調理開始。新米で炊いた温かいおにぎりと、地元でなじみ深い昆布の一種「どろめ」のみそ汁を200人分用意して、避難所へ届けた。
週末からは、希望する避難者のために、バスで自宅の様子を確認する動きが始まった。避難している住民は「家燃えていて、ぺっちゃんこになった……」「冷蔵庫は電気がつかない。今日で5日目、みんな腐るため、役所の人は『全部捨ててください』。冷凍庫は開けていないから、なんとか大丈夫かなと思うが、『全部捨てて』とお達しがあった」などと話す。
行政では今後の対応が検討されているが、多くの人が、家や財産、そして思い出を失ったまま、ここでの生活をしばらく続ける。なお、発生6日目となる11月23日時点で、鎮火の報告はまだされていない。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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