その直後、戦場に現れたのがリ・ガズィで出撃していたチェーン・アギ(CV:弥生みつき)だ。民間人であるハサウェイを危険から遠ざけるため、彼女はα・アジールへ攻撃を加える。その一撃で、ハサウェイは目の前でクェスを失った。
チェーンの判断は軍人として正当なものだった。しかし、ハサウェイが感情を整理できるはずもない。混乱と喪失の中で、ハサウェイはチェーンにビームライフルを向けてしまう。結果として、アムロの大切な人までも自らの手で奪うという、取り返しのつかない過ちを犯した。
一夜にして、守りたかった人と、尊敬する人物の大切な存在を同時に失う。この経験が、ハサウェイの心にどれほど深い傷を残したかは想像に難くない。だからこそ、12年後を描いた『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』で、彼が“別の道”を選んでいたことに、多くの視聴者が衝撃を受けたのだろう。その原点は、間違いなく『逆襲のシャア』のこの時にあった。
劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」は1988年3月に公開。劇場オリジナル作品として制作された初のガンダム映画で、「機動戦士ガンダム」の14年後の宇宙世紀0093年が舞台。アニメ「機動戦士ガンダム」はサンライズ制作のロボットアニメで、富野由悠季監督が手掛けた作品。“リアルロボットアニメ”という新ジャンルを開拓し、以後のロボットアニメに多大な影響を与えた。放送当時の視聴率は振るわなかったが、再放送や劇場版の公開で人気が急上昇すると、「ガンプラ」ブームも生まれた。以降のガンダムシリーズや、スピンオフなどの派生作品も多数制作され、現在も高い人気を誇る。
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